WordPressの記事を開いたときに「404 Not Found」と表示されても、記事データが消えたとは限りません。URLの入力違い、公開状態、スラッグ、パーマリンクの書き換え、サーバー設定など、ページへ案内する経路のどこかで不一致が起きている可能性があります。
大切なのは、いきなりパーマリンク構造やサーバーファイルを変更せず、「サイト全体」「投稿全体」「特定の1ページ」のどこまで404になるかを先に分けることです。症状の範囲が分かれば、確認する場所を大きく絞れます。
検索結果に出ているURLを急いで削除したり、すべての404をトップページへ転送したりしないでください。まず元の記事が存在するか、URLを意図的に変えたかを確認します。
この記事では、初心者でも原因を混ぜずに確認できるよう、影響範囲の切り分けから安全な復旧、修正後の確認まで順番に解説します。
先に結論:404は6段階で確認する
| 順番 | 確認すること | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | 404になるURLを正確に記録 | 入力違いと再現条件 |
| 2 | トップ・投稿・固定ページ・分類ページを確認 | 影響範囲 |
| 3 | 記事の公開状態とスラッグを確認 | 特定ページの問題 |
| 4 | 直前の変更とキャッシュを確認 | 変更起因か表示残りか |
| 5 | パーマリンクとサーバーの書き換えを確認 | 投稿全体の経路問題 |
| 6 | 修正後に内部リンクと転送を点検 | 再発・リンク切れ防止 |
WordPress公式のCommon WordPress errorsでも、パーマリンク形式のURLで404になる場合は、書き換えルールやサーバー設定が確認対象として案内されています。ただし、404が1ページだけなら、先にその記事の状態を確認する方が安全です。
404エラーは「ページへ到達できない」という合図
404は、ブラウザが要求したURLに対応するページをサーバー側で見つけられなかったときの応答です。記事を削除した場合だけでなく、URLの末尾が違う、下書きへ戻した、スラッグを変更した、書き換えルールが反映されていない、といった場合にも発生します。
そのため、画面に404と出た事実だけでは、データベース内の記事が失われたとは判断できません。管理画面の「投稿一覧」または「固定ページ一覧」で対象を検索し、存在と公開状態を確かめます。

最初に404の範囲を切り分ける
| 症状 | 優先して見る場所 | 主な候補 |
|---|---|---|
| トップページも管理画面も開けない | ドメイン、DNS、サーバー障害、設置先 | サイト全体の接続・設定 |
| トップは開くが投稿がすべて404 | パーマリンク、書き換えルール | Apache・Nginx等の経路設定 |
| 特定の投稿だけ404 | 公開状態、スラッグ、親子関係 | そのページ固有の設定 |
| カテゴリーやタグだけ404 | ベース名、スラッグ、分類設定 | URL衝突・書き換え |
| 移行後から404 | サイトURL、書き換え、移行漏れ | 旧環境との差 |
| 自分のブラウザだけ404 | キャッシュ、CDN、DNSキャッシュ | 古い応答の残存 |
トップページと管理画面も開けない場合
この場合は、個別記事のパーマリンクだけの問題とは限りません。契約サーバーの障害情報、ドメインの有効期限、DNS変更、WordPressの設置フォルダを確認します。管理画面へ入れないときは、WordPress管理画面へ入れないときの確認手順も参照してください。
トップページは開くが投稿がすべて404の場合
投稿URLを解釈する書き換えルールが働いていない可能性があります。移行、サーバー変更、パーマリンク設定変更、Webサーバー設定変更の直後なら、変更内容と発生時刻を照合します。移行後の確認はWordPress移行後チェックリストで抜けを確認できます。
特定の記事だけ404の場合
投稿一覧で記事を検索し、「公開済み」か、ゴミ箱や下書きに移っていないかを見ます。次に編集画面でスラッグ、公開URL、親固定ページを確認します。似たスラッグの固定ページ、カテゴリー、添付ファイルと競合していないかも確認してください。
カテゴリー・タグだけ404の場合
カテゴリーやタグのスラッグ、パーマリンク設定のカテゴリーベース・タグベース、同名の固定ページを確認します。分類を増やしすぎると重複や空ページも把握しにくくなるため、WordPressカテゴリー設計とWordPressタグの使い方も合わせて整理しましょう。
設定を変える前の安全な確認
1. URLをコピーして比較する
検索結果、サイト内リンク、SNS投稿など、404へ入った元のURLをそのまま保存します。管理画面の編集画面に表示される公開URLと、文字単位で比べてください。末尾のスラッシュ、ハイフン、英数字、親ページの有無も確認します。
2. ログアウト状態と別ブラウザで確認する
管理者としてログイン中だけプレビューが見えるケースや、自分のブラウザに古い404が残るケースがあります。公開URLをシークレットウィンドウと別回線で1回ずつ開き、第三者にも同じ症状が出るか確認します。
3. 直前に変えたものを記録する
- 記事やカテゴリーのスラッグ変更
- パーマリンク構造の変更
- トップページや固定ページの変更
- リダイレクト・SEO・キャッシュプラグインの設定変更
- サーバー移行、ドメイン変更、SSL化
- テーマやプラグインの更新
- Apache・Nginx設定の変更

特定の投稿だけ404になるときの直し方
公開状態と公開日時を確認する
記事が下書き、非公開、予約投稿、ゴミ箱なら、一般の読者は通常の公開URLで閲覧できません。予約日時のタイムゾーンも確認します。公開済みへ変更する前に、内容や公開予定が正しいかを確かめてください。
スラッグと親ページを確認する
スラッグを変えた場合、古いURLは自動で必ず転送されるとは限りません。新しいURLで表示できるなら、旧URLから新URLへ301リダイレクトを設定し、記事内やメニューのリンクも更新します。固定ページでは親ページを変えるとURL階層も変わる場合があります。
404を解消するためだけに記事を削除して作り直すのは避けてください。公開日、コメント、添付関係、既存リンクが変わり、原因が分からないまま影響を広げる可能性があります。
URLの重複を確認する
同じ文字列を投稿、固定ページ、カテゴリー、タグなどで使っていると、構成によっては意図しない判定につながります。重複候補を一覧で確認し、読者にとって意味が明確なスラッグへ整理します。既存記事の整理方法は古いWordPress記事の棚卸し手順も参考になります。
投稿全体が404になるときの直し方
パーマリンク設定画面を確認する
管理画面の「設定」→「パーマリンク」を開き、意図した構造になっているか確認します。WordPress公式のSettings Permalinks Screenでは、パーマリンクを恒久的なURLとして説明し、設定画面で書き換えルールが更新される仕組みを案内しています。
構造が正しい場合は、画面を開いて書き換えルールを再生成した後、投稿URLを確認します。環境により明示的な保存が必要なケースもありますが、別の構造へ変更して戻す操作は不要です。構造変更は既存URL全体へ影響するため、復旧操作として気軽に行わないでください。
ApacheとNginxの違いを知る
Apache環境では、WordPressが.htaccessへ書き換えルールを反映する構成があります。書き込みできない場合、設定画面に手動更新用の内容が示されることがあります。一方、WordPress公式のNginx解説にあるとおり、Nginxは.htaccessを使わず、サーバー設定側でURL書き換えを行います。
別サイトの.htaccessをコピーしたり、分からないままファイル権限を777へ変更したりしないでください。誤った権限やルールは、サイト全体の停止やセキュリティ低下につながります。WordPress公式のFile Permissionsも、不適切な権限設定でサイトが停止し得ると注意しています。
サーバー構成が分からない、設定ファイルへ書き込めない、移行後から発生した場合は、現在のURL構造とエラー発生時刻を添えてサーバー会社へ確認してください。
キャッシュとCDNを確認する
元ページが直っていても、ページキャッシュやCDNが以前の404応答を保持している場合があります。オリジンサーバーで表示できることを確認してから、対象URLのキャッシュを削除します。順番はWordPressキャッシュを安全に削除する方法を参照してください。

URLを変えた場合だけリダイレクトを使う
記事の統合、スラッグ変更、サイト移行などでURLを意図的に変えた場合は、旧URLから内容が最も近い新URLへ301リダイレクトを設定します。読者と検索エンジンへ移転先を示すためです。
削除したページに代替内容がない場合は、無理にトップページへ転送せず404または410を返す判断もあります。すべての404をトップへ転送すると、読者が探していた情報へ着けず、原因調査も難しくなります。
リダイレクト後は、サイト内の古いリンクも新URLへ直します。内部リンクの見直しはWordPress内部リンクの貼り方に沿って行い、転送だけに依存しない状態へ整えます。
サーバー会社へ伝える情報
- 404になる完全なURL
- 最初に確認した日時とタイムゾーン
- トップ、投稿、固定ページ、管理画面の結果
- 直前に行った移行・更新・設定変更
- 現在のパーマリンク構造
- Apache・Nginx等のWebサーバー情報
- 別ブラウザ・別回線での再現結果
- キャッシュやCDNを使っているか
- エラーログの該当時刻
WordPressの「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」には、サーバーやパーマリンクなどの診断材料があります。個人情報やパスを確認してから共有してください。見方はWordPressサイトヘルスの見方で解説しています。
修正後のチェックリスト
- 問題のURLがログアウト状態で表示される
- トップページと複数の投稿が表示される
- カテゴリー・タグ・固定ページも開ける
- スマートフォンと別ブラウザでも再現しない
- 古いURLの転送先が適切である
- サイト内リンクとメニューが新URLを向いている
- キャッシュ削除後も正常である
- フォームなど重要機能が動く
- 変更内容と復旧日時を記録した
トップページや導線を変更した直後は、WordPressトップページの作り方の確認項目も使い、メニューと主要ページの到達性を点検しましょう。
404エラーを防ぐ運用
- 公開後のスラッグとパーマリンク構造をむやみに変えない
- URL変更時は旧URL、新URL、転送設定を記録する
- 移行前後に代表URLを一覧で確認する
- 記事削除前に被リンクと代替ページを確認する
- カテゴリー・タグ・固定ページのスラッグ重複を避ける
- 更新前にファイルとデータベースをバックアップする
- Search Console等で見つかった404を定期確認する
復旧方法が分かっていても、URL構造の変更にはサイト全体への影響があります。事前バックアップはWordPressバックアップの取り方に沿って準備してください。サーバー環境そのものを見直す場合は、WordPressサーバー見直しの判断基準も参考になります。
よくある質問
パーマリンク設定で「変更を保存」を押せば必ず直りますか?
必ずではありません。投稿全体の書き換えルールが原因なら改善することがありますが、特定記事の下書き化、スラッグ違い、サーバー障害には別の確認が必要です。症状の範囲から判断してください。
404になった記事は復元できますか?
投稿一覧やゴミ箱に記事が残っていれば、公開状態やスラッグを直して戻せる可能性があります。記事が削除されている場合は、バックアップの日時と公開後の更新差分を確認してから復元を検討します。
.htaccessはどこから入手すればよいですか?
他サイトから入手してコピーしないでください。Apache環境でWordPressが書き込めない場合は、パーマリンク設定画面に示される内容とサーバー会社の手順を確認します。Nginxでは.htaccessを使いません。
まとめ:404の範囲を確かめてから直す
WordPressの404は、記事消失だけを意味するものではありません。まずURLを記録し、サイト全体、投稿全体、特定ページのどこまで影響しているかを分けます。そのうえで、公開状態とスラッグ、キャッシュ、パーマリンク、サーバーの書き換え設定へ進めば、不要な変更を減らせます。
特に.htaccessやファイル権限は、推測で触らず、バックアップとサーバー構成を確認してください。修正後は1ページだけでなく、主要な投稿、分類ページ、メニュー、旧URLの転送まで確認して復旧完了です。